チルトシリンダーの修理について
今日は先日作業をおこなった、とあるお客様のフォークリフトの
チルトシリンダー修理についてご紹介させていただきます。
まずは、フォークリフトにとって欠かせないチルトシリンダーについて
ご説明いたします。
■チルト(tilt):「傾ける」「傾き」
■シリンダー(cylinder):「円筒」「円柱」
チルトとシリンダー、合わせてチルトシリンダー。
チルトとはものを傾けるという意味で「ティルト」と発音される方もいますが
今日は「チルト」で統一いたします。
フォークリフトにとってチルトシリンダーとはどんな役割をしているのでしょうか。
それはフォークリフトのツメやアタッチメントを前傾・後傾させる働きをしています。
それによりフォークリフトで荷物を積載する際は、ツメを前傾や後傾させ
最適な角度にしてスムーズに荷物を積載することができたり、
走行時には後傾させて積載した荷物を抱え込むようにして、安全に走行することが
できます。
そんなチルトシリンダーはフォークリフトのどこに付いているかというと、
一般的なカウンターウェイト式フォークリフトではマストとキャビンの間に
左右1本づつ付いています。
フォークリフトのチルトシリンダーの構造は、シリンダー内部が作動油(ハイドロリックオイル)
というオイルに満たされていて、コントロールレバーを操作するとチルトシリンダー内部を
合成ゴムのパッキンを装着したピストンロッドが油圧で前後し、フォークリフトの
ツメやアタッチメントを前傾・後傾させることができます。
簡単ですがフォークリフトにおけるチルトシリンダーの役割と、構造をご理解いただいたところで、
先日おこなったチルトシリンダーの修理についてご紹介いたします。
作業させていただいたお客様は、神奈川県川崎市に本社を置く、神山商工株式会社様です。
神山商工様は千葉県南房総市にも支店を置き、主に住宅設備機器の卸売りや工事を
行っている会社様です。
そんな重たい商品を扱う会社様ですから当然フォークリフトは大活躍!
そしてピー・シー・エスは毎年こちらのフォークリフトの特定自主検査を
実施させていただいております。
しかし、今回の点検でチルトシリンダーのシールの劣化によるオイル漏れが
発覚してしまいました!!
チルトシリンダーのように油圧で作動するシリンダーにはシールやパッキンのような
消耗品が多数使われており、年数と共に劣化してしまうため、仕方のない修理ですね。
そして、チルトシリンダーオイル漏れ修理のお見積りをご提出した後、
作業のご依頼をいただき実施する運びとなりました。
後日、チルトシリンダーのオーバーホールを実施させていただき、
これでオイル漏れの心配も無くなりましたね!
神山商工様は毎年きちんとフォークリフトの特定自主検査を
実施されているため、このような故障も早期に発見でき、
大事に至る前に修理することができました。
みなさまも今回のチルトシリンダーからのオイル漏れのように、点検をしなければ
気が付かないような修理を早期に発見するためにも、定期的な点検の実施をお願い致します。
もちろんフォークリフトに関する点検修理のご依頼はピー・シー・エスまで!
本日のブログは本社サービス二課の内藤がお届けしました。