フォークリフトには種類がある!?【カウンター式フォークリフト】と【リーチ式フォークリフト】とは?

フォークリフトには種類がある!?【カウンター式フォークリフト】と【リーチ式フォークリフト】とは?

PCSブログをご覧いただいている皆様、こんにちは。
今回は意外と知らない!?フォークリフトの種類についてご説明していきたいと思います。

このページに辿り着いていただいた方の中には、これからフォークリフトを操作される方も多くいらっしゃるかと思います。どなたにも分かりやすいような説明を心掛けますので、是非最後までお付き合いいただけますと幸いです。

業種や用途に分かれたカスタマイズ性の高いフォークリフトですが、その中でも形・操作感から大まかに2種類に分類されます。それぞれ、特徴や使用上の注意点なども踏まえてご説明させていただきます。
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【カウンター式フォークリフト】

こちらは4つタイヤがついており、座席の下にエンジン・もしくはバッテリーの動力が積んである、自動車に近い機構のフォークリフトです。皆様が想像される「フォークリフト」のイメージと言えばこの形ではないでしょうか。

読んで字のごとく、後方に張り出した「カウンターバランスウエイト」(カウンター=反対側、ウエイト=鉄の重り)と呼ばれる鉄の塊で、荷物を積んだ際にも反対側の重りで前のめりにならないようてこの原理のように釣り合いを取っているのです。

古くは1920年代よりアメリカで開発され、日本初上陸は1939年、日本輸送機(旧ニチユさん)がなんとバッテリー式!で「腕昇降傾斜型運搬車」という名称で開発し、生産を行っておりました。しかし、第二次世界大戦の影響もあり普及とまではいかず、10年後の1949年、に東洋運搬機製造(旧TCMさん)がエンジン式を開発・生産を行い、世の中へと普及していったのです。

そんな歴史の深いカウンター式フォークリフトですが開発当初は屋根も無くツメの幅を変えることも出来ませんでした。安全性・利便性を追求し少しの仕様変更はあるものの、自動車とは異なり、100年の時を経ても基本の形が変わらないというのは、このシンプルゆえのタフさがどんな環境でも必要とされてきた「原点にして頂点」の証なのかもしれません。

<カウンター式フォークリフトの特徴>

  • 座って操作を行う。
  • ペダル操作も基本的には自動車と同じ。(※1)
  • 小型(0.5トン~)は勿論、大型まで車両のラインナップがある(~40トン超)。
  • 動力がバッテリーの他、ガソリン・ディーゼル、LPガスと種類が豊富。(※2)
  • ひっかけるタイプのツメなので、交換が容易。
  • リーチ式フォークリフトと比べると小回りが利かない。
  • 室内外問わずあらゆる環境で使用可能(※3)

※1.インチングペダルと呼ばれるブレーキ+クラッチのようなペダルがAT車の場合には一番左についております。クラッチの様に動力を切り離し、アクセルを踏み込んでより強い力で荷役・昇降作業を行いたい時に使用します。

※2.エンジンとバッテリーでは、動力の違いによって左右の前後進/方向指示器(ウィンカー)のレバーの配置が逆になっている事が多くあります。

※3.屋内でのエンジン車のご使用はお控えください。排気ガスの滞留による一酸化炭素中毒の恐れがあります。

そんなカウンター式フォークリフトは、上記の使用環境の幅広さから2023年時点での国内販売台数は後にご紹介するリーチ式の約2倍の47,292台と今もなお根強い人気を誇っております。これは職業病なのかもしれませんが、街中にも気にして見てみると至るところで活躍しているなと感じます。

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では次に、もう1種類のリーチ式フォークリフトについて説明していきたいと思います。

【リーチ式フォークリフト】

こちらは1958年、カウンター式フォークリフトと同じく日本輸送機(旧ニチユさん)が当時盛んであった鉄道輸送の更なる効率化・利便性を求めて開発されたフォークリフトです。

駅構内のプラットフォーム作業を主軸に考えられていたことから、「プラッター」という固有名称でも販売されておりました。こちらの名前なら聞いたことがある!という方ももしかするといらっしゃるのではないでしょうか?

リーチ式の一番の特徴と言えばズバリ、マストの部分が「リーチする」事にあります。車両を寄せずともマストから先が前後に伸縮してくれ、かつオペレーターの方も立った状態で操作する事になるので、狭所での作業に非常に向いています。

また、カウンター式フォークリフトの様に前後の重量の釣り合いを取って重い荷物を持ち上げるのではなく、「ストラドルアーム」と呼ばれる前に長く伸びた足で踏ん張る事で傾かないように釣り合いを取っていますので、車両重量がカウンター式フォークリフトに比べると軽く床面の荷重制限のある現場様でもお使いいただけるのも特徴の一つです。

 

<リーチ式フォークリフトの特徴>

  • 立って操作を行う。(※1)
  • 車両のラインナップが限定的(~4.0t程度まで)。
  • 動力はバッテリーのみ。
  • 筒に通すタイプのツメなので、カウンター式フォークリフトと比較すると交換が少し煩雑&高価。
  • タイヤがほぼ真横に向くため、非常に小回りが利く。(※2)
  • 室内の綺麗な路面環境での使用推奨。(※2)

※1.ブレーキペダルは離していくと停止する仕組みです。自動車とは逆の操作感になりますので、初回操作の際にはご注意ください。

※2.小回りが利き背が高いリーチ式フォークリフトは転倒の可能性も高くなります。運転の際にはカウンター式フォークリフト以上にご注意ください。

使用環境が制限されてしまう事もありカウンター式フォークリフトには販売台数で劣るリーチ式フォークリフトですが、狭い状況での運用(=庫内スペースの有効活用)や、素早い搭乗を可能にしたモデルですので、物流倉庫での運用は非常に効果的な荷役機器です。

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【まとめ】

ここまで長々とご説明させていただきましたが、同じ免許で運転できる両者でも全くと言っていいほど操作方法が異なっているのが分かっていただけたかと思います。

ただ、一概に使用環境からどちらのフォークリフトが良い!と決める事は難しいですし、高さや床面の荷重制限等の様々な制限が存在する現場様も多く存在します。

フォークリフト以外の荷役機器もレンタル/販売にて取り揃えておりますので、「どんな機械を導入したら良いか分からない…」というお悩み、私達フォークリフト一筋37年のピー・シー・エスがどんな些細な事からでも親切丁寧をモットーに相談に乗らせていただきます!

それでは本日も皆様、ご安全に!