ブレーキのトラブルお任せください!|ピーシーエス

皆様、フォークリフトのブレーキは正常に作動していますか?
ブレーキが正常に作動しないと危険ですよね!!!
今回はそんなブレーキのトラブルの症例と原因、修理方法についてご説明します!

まず自動車の走行ブレーキにはディスクブレーキとドラムブレーキという2種類があります。
ディスクブレーキとはブレーキローターといわれる
鉄の円盤を2つのブレーキパッドではさむことによって減速させます。

一方ドラムブレーキはドラムと呼ばれる金属のケース内にブレーキシューがあり
それをドラムに押しつけることによって減速させます。
それぞれのメリットですが、ディスクブレーキは放熱性に優れていること。
ドラムブレーキは一度の制動力が強いということです!
ちなみにカウンタータイプのフォークリフトには、
重い荷物を運んでも止まることができるようにドラムブレーキが採用されています。

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さて、ブレーキの種類が分かった所でフォークリフトにおける主な不具合例をみてみましょう!

①ブレーキ鳴き
ブレーキを踏んだ時に「キィ――――」と耳障りな音を立てることはありませんか?
これが「ブレーキ鳴き」です!
主な原因はドラムブレーキ内に水が浸入しブレーキシューとドラムの接触面が錆びたり、
シュー表面が炭化し均一に接触しないために起こります。

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ドラムブレーキは構造上、一度水が入ったら抜けにくいため
「ブレーキ鳴き」が起こりやすいのです。

それでは解決するにはどうすれば良いのでしょうか?
それはブレーキシューとドラムの接触面を均一にするために、
「ブレーキ焼き」と呼ばれる作業を行います。
方法は前輪を浮かせて空転させブレーキを一定時間作動させ続けます。
そうする事で錆等が無くなりキレイに接触するので「ブレーキ鳴き」が収まります!!!

②ブレーキの片効き
ブレーキを踏んだ際に車両が左右どちらかに曲がってしまう時があります。
これが「ブレーキの片効き」です。

「ブレーキの片効き」にはハブベアリングの締付け力が違うなど様々な原因がありますが
今回は調整不良の場合とブレーキ内部不良の場合について説明します!

・調整不良
ドラムブレーキはアジャスターと呼ばれるロッドを伸縮させることによって
ドラムとブレーキシューとの隙間を調整します。

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この隙間に左右差があるとブレーキが効き始めるタイミングが異なるので
「ブレーキの片効き」がおこってしまいます。

この場合はアジャスターを左右で均等になるように調整します。

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調整後「ブレーキ鳴き」の時に行った「ブレーキ焼き」を行うことで
シューとドラムの接触面を均一にし調整します。

・ブレーキ内部不良
ドラムブレーキではホイールシリンダーと呼ばれるピストンがブレーキシューを押すことによりシューが広がりブレーキが効きます。

この中のホイールシリンダーの動きが悪くなってしまい
ブレーキシューをきちんと押すことが出来ない為に
ブレーキが効かなくなってしまう事があります。

この現象が片側だけで起こると「ブレ-キの片効き」がおきるのです!

原因はブレーキを作動させるために使われているブレーキフルードに
水分が混ざってしまったり、
ドラム内に水が入ることでホイールシリンダー内が錆びてしまい、
中のピストンが固着してしまうためにおこります。

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修理方法としてはブレーキを分解し、
ホイールシリンダー内の錆を取り除き内部のゴム類を新品に取り換える作業を行います。

しかし内部の錆がひど過ぎる場合は錆を取り除いても
シリンダー内部が平面ではなくなりピストンの動きが悪くなりますので
この場合はホイールシリンダーごと交換しなくてはなりません。

以上が「ブレ-キ鳴き」と「ブレ-キ片効き」の原因と修理方法の説明になります!

しかしブレーキの不具合は上記にあげた以外にも多数あります。
普段お乗りになっているフォークリフトに少しでも異常が感じられた際は
熟練のサービスマンがいるピー・シー・エスにご連絡ください!!!

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それでは車を5ヵ月で乗り換えてしまったサービス一課の有賀がお届けしました。