クローラーのフューエルフィルター交換|ピーシーエス
本日のブログはクローラー式フォークリフトの
フューエルフィルター交換についてお伝えします。
クローラー式フォークリフト
タイヤ式フォークリフトの入れない不整地で使用する足回りがクローラーのフォークリフト
主に太陽光発電の現場で使用されることが多く
戻ってきたら教えてと言われるくらい大人気のレンタル商品です。
青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県の広い東北エリアで
たくさん使用されております。
フューエルフィルター
燃料タンクと燃料ポンプの間に装着している部品で、
タンク内部に入った不純物を取り除くろ紙が付いています。
使用しているうちに、性能が落ちてくる消耗品なので、定期的な交換が必要です。
※メーカーでは、稼働時間500時間毎の交換が基準となっています。
用意するもの
・新品のフューエルフィルター
・カップレンチ(フィルターレンチ)
・14㎜のメガネレンチ(ラチェットとソケットでも構いません)
・13㎜のスパナ(メガネレンチでも構いません)
・マイナスドライバー
順序
①ボンネットを開けてフューエルフィルターの位置を確認します。
②フューエルフィルターの位置を確認したら作業しやすいように
上部にあるエアーフィルターボックスを外します。
③カップレンチ(フィルターレンチ)を使ってフューエルフィルターを外します。
(フィルターを外すと燃料が漏れるので
燃料ホースをクランプで挟んで燃料が出てこない状態にして
受け皿とウエス等をフィルターの下に敷いてから作業して下さい。)
④新しいフィルターを取り付けます。
フィルターのパッキンにオイルを塗ってから、
パッキンがハウジングに接触するまで手で締めていき
カップレンチ(フィルターレンチ)を使い、増し締めしてください。
(エンジン始動中は振動が大きいのでフィルターの緩みを防ぐ為増し締めします。)
※一般的なフィルターの締め付け基準はパッキンが接触してから3/4回転です。
⑤外したエアーフィルターボックスを取り付けたら作業終了です。
このままエンジンをかけてしまうとエンジン内にエアーが入ってしまい
エンジンがかからなくなってしまうので、次はフィルターの内部に入ったエアーを抜きます。
エアー抜きの方法
(1)フューエルフィルターに戻りエアー抜き用のバルブ(14㎜のボルト)が付いているので
緩めます。(ボルトは緩める程度でOKです)
(2)エンジンキーをONにすると燃料ポンプが作動し、
緩めたボルトからエアーと一緒に燃料が出てきます。
(カギを回し過ぎてエンジンをかけないようご注意ください。)
(3)フィルター内にエアーが入っている間は、ブクブクと気泡が混ざった燃料が出てくるので、
気泡がなくなるまで燃料を出し続けます。
(4)気泡が混ざっていない燃料が出てきたらエンジンキーをOFFにして、
エアー抜き用のバルブ(14㎜のボルト)を締めてフィルターに付着した燃料を拭き取ります。
※これでフィルター内のエアー抜きは完了です。
(5)次にフィルターからポンプに行くまでのエアー抜きをする為に、
噴射ポンプに付いているコックを緩めます。
(6)フィルターのエアー抜きと同じようにエンジンキーをONにして、
気泡が混ざってない燃料が出てきたら
エンジンキーをOFFにして、噴射ポンプのコックを締めます。
最後に扱った箇所、フィルターの燃料漏れ、
エンジンが正常にかかるか確認してすべての作業が完了します。
補足
ガス欠でエンジンが掛らない事例の一つをお伝えします。
お客様から「燃料を一度、空にしてしまい燃料を入れてもエンジンがからない」と言う
お問い合わせをよく頂きます。
原因
燃料タンクを空にすると燃料ポンプが吸う液体がない為、エアーを吸ってしまい
ホース内にエアーが侵入してエンジンが掛らなくなるという仕組みです。
その為、燃料を入れてもホース内部にエアーが残った状態の為、エンジンは掛りません。
エンジンをかける為にはフィルターの交換作業をした時のエアー抜きをする必要があります。
エアー抜きは交換時以外でもする作業です。
ディーゼル車は特にガス欠を起こさない様に細目に給油しましょう。
※クローラーはメーターに燃料計が付いていない為、
燃料タンクの横にある透明のホースで残量を確認するか
キャップを開けて直接残量を確認してください。
お客様保有機のフォークリフトで不具合が発生しましたら
現地にお伺いして、修理を行います。
修理だけではなく年次検査、点検も出張致します。
フォークリフトに関する事ならピー・シー・エスまで気軽にお問い合わせください。
本日のブログは仙台営業所サービスの大庭がお送りました。