エンジン式フォークリフトのバッテリー上がりとバッテリーの寿命の違いについて。|ピーシーエス
エンジン式フォークリフトでエンジン始動時、
スターター(セルモーター)が元気よく回らないと感じたことはありませんか?
この様な不具合ケースとしてもっとも可能性が高い原因のひとつに
バッテリーのトラブルが考えられます。
また、バッテリーのトラブルといってもバッテリー上がりや
バッテリーの寿命の2通りが考えられます。
えっ!?バッテリー上がりと寿命ってどう違うの??と思われた方のために、
その違いについて簡単にご説明したいと思います。
①バッテリー上がり・・・電気の使用量が
オルタネーターからの充電量より大きいため、充電不足の状態。
例えば
・短時間でエンジンのON,OFFの繰り返しが多い。
・灯火類を必要とする夜間作業が多い。
・使用頻度が少なく、たまにしかエンジンを掛けない。
・車両にあった電気容量のバッテリーが搭載していない。(小さいサイズを搭載している)
エンジンが掛らない、もしくはスターターが元気よく回らないといった症状のほとんどが
この様なバッテリー上がりが原因です。
そこで、少しでもバッテリー上がりを防ぐ為には、
規定量の補水、充電をする事が1番の対策になります。
フォークリフトの場合は、オルタネータが発電しバッテリーへ充電されるのは
5~10分ほどしてからになりますのでバッテリ上がりの例を挙げた様に
短時間でのエンジンON・OFFをしないようにしてください。
②バッテリーの寿命・・・バッテリー内部の劣化、
バッテリー自体の腐食がおこり電気の容量が小さくなった状態。
例えば
・バッテリー液が透明ではなく、茶褐色になっている。
・内部の電極板が剥がれ、水素ガスが発生しバッテリーケース自体に膨らみがでてくる。
・比重の測定値や液量が不均一。
・バッテリー内部のショートや損傷により充電ができない。
・電圧自体が通常の数値よりも少ない。
・比重が規定値以下。
その他にもバッテリーの化学変化は温度にも左右されるため、
高温・低温にも弱い特性があり高温の時には劣化を促進して、
低温では従来そのバッテリーが持っている性能が発揮されなくなります。
バッテリー内の液量、バッテリー液の比重を確認して上限下限の間に
液面があれば良いとされていますが、バッテリー内部の電解液は自然蒸発は無くても、
電気分解によって減る場合があります。
※比重測定時には液温によって左右されますので注意して下さい。
バッテリー液の量は常に確認して下限以下にしないで下さい。
バッテリー液が少なくなりすぎると極板がバッテリー液から露出してしまい
酸化して劣化がすすみ、水素ガスが発生し静電気などに引火すると
爆発の恐れもあるので注意して下さい。
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本日のブログはサービス2課の高村がお届けしました。