車両の故障探究、充電装置:オルタネーターの交換方法

今回はオルタネーターの故障探究と交換方法について説明します。

オルタネーターとは・・・
フォークリフトのエンジンは、バッテリーの電気を使って始動させています。
エンジンが動いている間にバッテリーの充電とエンジンで使用する電気を作る装置が
オルタネーターと呼ばれる発電装置でエンジン車には、欠かせない部品の一つです。

今回、トヨタ製/1.5tディーゼルフォークリフトの点検をしていた時に
車両のメーターにチェックランプが点灯していた為、故障探究を行いました。

チェックランプ点灯

故障探究は次の手順で行いました。
①ヒューズボックスを確認→正常
②バッテリーの電圧測定→正常
③オルタネーターの作動確認(発電測定)→異常
④オルタネーターに接続されている配線、コネクターの導通確認→正常
オルタネーターが正常だと電圧の測定値が始動前と比べ、約1v~1.5v上がります。

探究結果:電圧が変動(上昇)しない為、オルタネーターが異常と判断しました。
※正常に作動していなければ
バッテリーが電圧降下を起こしてバッテリー上がりの症状がでます。
早急に修理しないとバッテリーを交換しても同じ症状が起きます。

次に故障したオルタネーターの交換方法の手順をお伝え致します。

①バッテリーのマイナス(-)端子を外します。
(作業中にショートさせない為)
①

②オルタネーターをむき出しにさせる為に周辺の部品を外します。
(エアーフィルター)
②
②-2

③オルタネーターに繋がれている配線とコネクターを取り外します。
③

④固定されている2つのボルトを緩めます。
(オルタネーターの上下に1本ずつボルトがささってます。)
④

⑤ファンベルトを外します。緩めるだけでも問題ありません。
(車両によって異なりますが今回の車両はクランクシャフト、
オルタネーター、ウォーターポンプの3つを繋いでいるゴム状のベルトです。)
⑤

⑥ファンベルトを外すとオルタネーターが手で動かせるので外してください。
※充電装置の内部にはコイル(電線)が数多く巻かれている精密部品の為、
ハンマーで叩いたり、工具で無理やり外すと
故障の原因となるので、注意が必要です。

以上がオルタネーターの外し方になります。

次は取り付け方を説明します。
①新品のオルタネーターを用意します。
(正常に作動するオルタネーターであればリビルト品でも構いません。)
取り付け①

②オルタネーターを装着していた場所にはめ込みます。
(写真の丸で囲んでいる箇所です。)
取り付け②

③2本のボルトを差し込み、仮止めします。
(オルタネーターが手で動く程度)

④外した(緩めた)ファンベルトを装着します。
(上記で説明した3つのプーリの溝にしっかりとハマる様に装着してください。)

⑤仮止めしたオルタネーターを外側に開き
ファンベルトの張り具合を調整しながらボルトを締めこみます。
(ベルトの張り具合は車両、メーカーによって異なりますが
今回の車両はベルトのたわみ量で測定します。測定値は8~13㎜)

⑥調整が完了するとオルタネーターに繋がれていた配線とコネクターを取り付けます。
取り付け⑥

⑦オルタネーターの周辺に装着している部品を取り付けます。
(エアーフィルター)

⑧バッテリーのマイナス端子を装着します。
最後に一通り扱った箇所を確認して
オルタネーターの交換作業は終了になります。

エンジンを始動させ、チェックランプが消えていることを確認してすべての作業が完了です。

チェックランプ消灯

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