ブレーキフルード汚れていませんか?

フォークリフトのブレーキには殆どの機種に油圧式ブレーキを使用しており
ブレーキペダルを操作することによってマスターシリンダーに与えられた力が
ブレーキフルードによってドラムブレーキのホイールシリンダーへ伝達される。
マスターシリンダーの面積よりキャリパーやホイールシリンダーのピストン面積のほうが
はるかに大きいためパスカルの原理により、
実際に踏んだ力より大きな制動力を得ることができます。

よくブレーキオイルと言われがちですがオイルとは
潤滑油(例:エンジンオイル)のことを言い
ブレーキのように作動させる為に使われている油は
フルードと呼ぶのが適切とされています。
ブレーキフルードには下記の性質が要求されます。

(1)粘性が低い。
(2)圧力による体積の変化が小さい。
(3)-50 ℃ でも凝固せず、200 ℃ でも沸騰しない。

エンジンオイルにも交換が必要なようにブレーキフルードにも
経年劣化による性能の低下があるため
上記の性質を保ち続けるためには劣化に応じて交換する必要があります。
前置きが長くなりましたが今回はトヨタ車のブレーキフルードの交換方法をご紹介します。

用意するのは新品のブレーキフルード
(フルードにも種類が有りフルードタンクの蓋等に使用するフルードが書いてあるので
適したものを使ってください)
8mmのコンビネーションレンチ、ウエス、パーツクリーナー、そしてブレーキブリーダー。

写真1

まずブレーキフルードタンクを開けてブレーキフルードの色、量を確認してください。
新品は透明ですが経年劣化が進むと変色したり黒く汚れてきます。

写真2

写真3

写真4

続いて前タイヤの裏側に
ブレーキフルードを抜くためのブリーダープラグという物がありますので
これをコンビネーションレンチで軽く緩めます。

緩めたらブレーキブリーダーをブリーダープラグに装着し再度プラグを緩めます。

写真6

装着したら今度は運転席のほうに移り、ブレーキペダルを繰り返し踏み込み
タンクの中のブレーキフルードを抜いていきます。
この時気を付けていただきたいのは、
フルードタンクの中を確認しながら作業しないとブレーキフルードを抜きすぎてしまい
空気が入ってしまうとブレーキが効かなくなってしまい非常に危険です。
必ずタンクの中を確認し、ブレーキフルードを継ぎ足しながら作業してください。
2回ほど抜いて継ぎ足しを繰り返したらブリーダープラグを締めて、
反対側を同じ手順で交換していきます。
交換が終わりましたらブリーダープラグ周りをパーツクリーナーで清掃し
試運転で問題が無ければ完了です。

写真7

写真8

写真9

写真10

ブレーキの整備となると命に関わる部分であり非常に重要な整備になります。
重要な整備だからこそフォークリフトのプロフェッショナル、
ピー・シー・エスにお任せください!
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本日のブログは埼玉営業所サービスの渡邊がお送りしました。