原因究明が困難だったフォークリフト配線修理の一例
今回のブログは、今までフォークリフトの出張修理を長年やってきた中で
特に故障箇所の特定と原因究明が難しかった
フォークリフトの配線修理の一例をご紹介していきたいと思います。
修理対象車両のフォークリフトは
メーカー :ニチユ
型式 :FB15PN-75-300
修理内容 :ディスプレイ上にエラーコード表示及びスパナマーク点滅
エラーコード:B13:ディレクショナル (前後進ニュートラルの切替えレバースイッチ)
となります。
エラーコード「B13:ディレクショナル」から、
まず推測できるのがディレクショナルスイッチの不良です。
分解すると内部にマイクロスイッチが3つ並んでいて、
白い切替えレバー(カムのようなもの)で構成されております。
この部分のよくある故障パターンは
①マイクロスイッチ自体の不良(経年劣化、浸水など)
②マイクロスイッチのアクチュエーターローラー部の摩耗
③切替えレバーの摩耗
④配線の断線
などとなります。
今回の修理では、ディレクショナルスイッチを分解したところ
②のマイクロスイッチのアクチュエーターローラー部の摩耗が多少確認できたので
・マイクロスイッチ(3個)
・アクチュエーター(3個)
の交換を実施して修理完了!!
キースイッチON!!
「ピッピッピッピッ・・・」→警告音+エラーコード表示
ムッムッムッ???エラーコード表示が消えない(汗)
ということは・・・
配線側にも何かしらの異常があるということなので
改めて配線をたどり配線点検・・・配線点検・・・配線点検ひたすら配線点検・・・
最終的に車両後部のコントロールボックスのカバーを開けて配線を引っ張り出すと・・・
「なんじゃこりゃー!!」
配線の束の中の数本の配線がズタボロ状態で1本は完全に断線しております。
ズタボロの配線には、なにかに配線が干渉した形跡や配線が焼損した様子もありませんでした。
では原因はなんでしょう???
まさか!!アイツの仕業では!!ととっさに思いつきました。
そうです。あのチューチューと鳴く「ネズミ」です。
ちなみに・・・
ネズミは門歯が一生伸び続けるという「げっ歯類」の特徴を持っているため、
常に何か硬いものをかじって前歯をすり減らす習性があるらしいです。
実際には、ネズミが配線をかじっている姿を見た訳ではないので
あくまでも推測ですが、お客様とお話ししたところやはり目撃情報は多いとのことでした。
その後、ズタボロの配線を
配線修理・・・配線修理・・・配線修理・・・配線修理ひたすら配線修理して
キースイッチON!!
警告音なし エラーコードなし
今度こそ修理完了!!
今回の様な配線修理のケースは滅多にないことではありますが、
なぜか私の場合は今回のケースを含め3回ほどこの様な配線修理を体験しております。
当然のことながらネズミに関してお困りの際は、ネズミ駆除、退治の専門業者様へお問い合わせ下さい。
フォークリフトに関することでお困りの際は、お気軽にピー・シー・エスまでお問い合わせ下さい。
本日のブログは、なぜか近頃ピー・シー・エスの社内に
鼠年の人の率が多いような気がしてならない鼠年の本社サービス出張班の岡田がお届け致しました。