フォークリフトの始業前点検は「きほんのき」
フォークリフトには特定自主検査、月次検査、始業前点検の三種類の検査、点検が定められています。
最も身近な始業前点検は資格が必要なくどなたでも実施していただけます。
この点検はフォークリフト作業前に必ず行うよう定められており<労働安全衛生規則 第151条の25>、今まで始業前点検をしたことがない、または点検を行う事を知らなかったという方はぜひ本日から始業前点検を行うようお願いします。
始業前点検とは
始業点検とは、その日の作業を開始する前に車両を確認するとても大切な点検です。
1 制動装置および操縦装置の機能
2 荷役装置および油圧装置の機能
3 車両の異常の有無
4 前照灯および警報装置の機能
始業前点検表
点検表を用いることで見落としなく、点検を適切に行えます。
ピーシーエスでは皆さまに安全にフォークリフトを使用していただくために、始業前点検表の公開を行っています。
毎日の始業前点検にお役立てください。
フォークリフト一筋15年のメカニックの目線!
始業前点検にはオイルのにじみやタイヤの亀裂など、比較的わかりやすいものから、きちんと理解する必要があるものまであります。
きちんと理解を行う必要があり、お客様から相談が寄せられるものの代表が「バッテリー状態の確認」です。
バッテリー状態の確認とは、バッテリーの液面確認と補充がメインになります。
バッテリー液は少なすぎても危険、多すぎても危険、長期間管理を怠ると大変危険なので、メンテナンスをしたくても経験のない方はハードルが高く感じてしまいます。
バッテリー液の補充手順
バッテリー液の補充手順ですがまず蒸留水をバッテリー補水機(バッテリーフィラー)にセットします。
その際、補充口にあるフロートをよく確認しゲージの下限になったら完了です。
この作業をバッテリー補充口のある数だけ作業します。
またバッテリー液一括補水がついているタイプはカプラーを繋ぐ方式になります。
補充後に全てのフロートが定位置にあることを確認し作業完了になります。
バッテリー液補充の必要性
バッテリー液を補充せずに使用を続けるとバッテリーの劣化が早まり、稼働時間が短くなってしまいます。
また液面が低いまま充電し火花が飛び、それが水素ガスに引火してしまうと発火の危険性があります。
私も過去に実際、バッテリー液を補充せずに使用し続けたため充電中に煙が出てあわや火災になりかけた事例を目にしたこともあります。
その時の車体にはバッテリー液がまったく入っておらず、始業前点検を適切に行っていなかったことがうかがえました。
一度このような状態になってしまったら、バッテリーも内部端子が溶け、その後バッテリー液を入れて充電をかけても性能は回復しません。
バッテリーは大変高価なものですので、おいそれと交換は出来ません。
最近バッテリーの持ちが悪い、充電中に変な臭いがする、バッテリーの表面に粉がふいている等の症状がありましたら、ぜひピーシーエスにご相談ください。
本日のブログは、神奈川営業所の川奈がお送りいたしました。 |