バッテリー式カウンターフォークリフト不具合事例
当社レンタル機のバッテリー式カウンターフォークリフトに
起きた不具合事例を紹介したいと思います。
◆車両情報
・年式:2005年
・型式:7FBL15(トヨタ車)
・アワメーター:8745h
◆不具合内容
・走行、荷役共に操作出来ない。
・ディスプレイにエラーコードが出ている。
CB-1(メインコンタクターオープン)
といった症状が出ていました。
※メインコンタクターとは、電気回路のスイッチの役割をしており
大きな電流を流す働きがあります。
キーをONにするとメインコンタクターの接点が閉じ車体の電源がONとなり
キーをOFFにするとメインコンタクターの接点が開き
車体の電源がOFFとなります。
メインコンタクターが設置されている場所は、
座席シートが取り付けられているボンネットを開けると見える
TOYOTAと書かれている黒いカバーの中にあります。
バッテリーコードを抜き、黒いカバーを取り外します。
カバーは12mmのボルト3本で固定されています。
※バッテリーコードの横に細い配線がありますが、
バッテリー液量センサーの線ですので傷つけないように注意します。
金色の部品が、今回不具合と予想されるメインコンタクターになります。
メインコンタクターがどの様になっているかを確認します。
接点の表面が荒れてボコボコになってしまっています。\(◎o◎)/
新品の部品は表面が平面で綺麗です。(^O^)
キーのON、OFF操作でコンタクターの接点で電流の開閉を直接行うので
アークにより接触面が荒れたり著しい摩耗があったりします。
◆修理対応
・接点が著しい摩耗や偏摩耗している場合は接点を交換します。
・多少の荒れ具合であればペーパー等で接点を綺麗にする磨きの修理でも可。
今回は、表面の荒れが酷かった為、部品交換を行います。
部品を交換をする前に一つ作業をしておきたいことがあります。
それは・・・・エアブローです!
エンジン車と違ってバッテリー式車両は
電装部品(今回外した黒いカバー)が沢山使用されているので
スチーム洗浄ができません。
その為、埃が積もってしまっていることが良くあります。
埃が接点に付着していると不具合を進行させてしまう
一つの要因ともなりますので、カバーを外して作業を行うのであれば
併せて電装品周辺のエアブローを行いましょう。
電装部品の横からエアガンで一吹きしてみます。
※まわりに基盤がぎっしりと詰まっていますので
エアガンで基盤を傷つけないように気を付けましょう!
埃が沢山出てきます。(@_@;)
よ~くエアブローして綺麗にしましょう!
エアブローで埃を飛ばしきれない所は、ウエス等で軽く拭き上げます。
綺麗にしたら接点の部品交換を行います。
※部品を交換する際には、バッテリーコードを抜いた状態で行いましょう。
ショートや感電しないようにする為です。
最近のバッテリー式車両は、バッテリーコードを抜いても
数秒間コンデンサーにかなりの電気が帯電するので非常に危険で注意が必要です。
安全の為、帯電している電気を10~20秒程放電させてしてから
作業に入るようにしましょう。
最後に接点の作動を行い正常に電源が入ることを確認し、
黒いカバーを取り付け電源コード差し込み作業完了!
今回は、この接触面が荒れていた為に接点がしっかりと接続されず、
接触異常を感知しエラーコードCB-1が出ており
バッテリー式車両は電気によって作動を制御されている為、
走行・荷役操作ができない状況になっておりました。
エラーコードが出てしまった場合、
車両の取扱い説明書には異常例は記されておりません。
お困りの時には迷わずフォークリフトのプロ集団、ピー・シー・エスへご連絡ください。
お電話お待ちしております(^o^)丿
本日のブログは、本社サービス一課
特殊なしゃっくりが得意な山口がお届けいたしました。