点検したら壊れる???
当社では、長期間にわたって点検整備されていないフォークリフトを点検することがあります。
特に昨今は、コンプライアンス意識の高まりによって、
従来実施していなかった定期自主検査や特定自主検査といった
法定検査を実施する機運が高まっていますし、
当社としても、少なくとも法律で定められた点検は実施していただくようお勧めしています。
購入以来メンテナンスされていないフォークリフトを点検させて頂いたときにけっこうあるのが、
「このまえ点検してもらった機械が調子悪いんだけど」というお問い合わせ。
もしかしたら、点検すると壊れる???(笑)
お客様は、
「この前点検してもらってからしばらく使っていたら調子悪くなった」
ということで、点検⇒故障という図式で捉えられます。
しかしこれは少々違いまして、、、
当社では点検の際に、油脂類の交換・補充を初めとした多岐にわたるメンテナンス項目を実施します。
それによって機械が本来の動きを始めるわけですが、、、、
実は調子が良くなることによって、逆に元々少し悪かった部分が
顕在化してくるのです。
メンテナンスしていない機械は、
クルマ全体がだんだん劣化することによって全体としてバランスを保っていますが、
それが調子を取り戻すことによってバランスが崩れることがあるのです。
例えば、心臓を鍛えて走り出したとたんに、膝の古傷が痛み出すようなものです。
調子が良くなることによって顕在化した悪い部分を
さらにつぶしていけば、機械はより長持ちします。
ただし、基本はやはり定期的な点検を継続的に実施すること。
目先の小さなコスト削減が将来の大きなコストを引き起こします。
法令遵守の観点からも、法定検査の実施を強くお勧め致します。