「フォークリフトのグローランプ」をご存知でしょうか?

今回のブログはフォークリフトの修理の事なら若い者にはまだまだ負けない本社サービス二課の大和田が
「フォークリフトのグローランプ」についてお届けしたいと思います。

そもそも「フォークリフトのグローランプ」とは何でしょうか?
知っている人は知っている、知らない人は聞いたこともないかもしれません。

ご存知ない方に「フォークリフトのグローランプ」を説明する前に、エンジンの種類からの説明からのほうが
分かりやすいと思うので、エンジンの種類をご説明いたします。

エンジンの種類には大きく分けてガソリンを燃料として使用するガソリンエンジンと
(昔は他力本願式上下運動機関ともいったそうです・・・なんかかわいそう)、
軽油を燃料として使用するディーゼルエンジン(これも昔は自己着火焼玉式上下運動機関ていう呼び名もあったとかなかったとか)の
2種類に分けられます。

ガソリンエンジンはエンジン内部のシリンダー内部に点火プラグと言う物で電気を通し点火プラグから火花を出し、
霧状のガソリンに引火して爆発の力でエンジンを動かします。

それに対しディーゼルエンジンはエンジン内部のシリンダー内で空気を圧縮加熱した中に軽油を霧状に噴射し
圧縮加熱された空気で霧状の軽油に着火してエンジンを動かします。

ここでの圧縮加熱とは空気は圧縮すると熱を発生し高温になる性質がありますので、
その高温になる熱をガソリンエンジン、ディーゼルエンジン共に利用しています。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いはご理解いただけましたか?

さてここからが本日のタイトルである「グローランプ」の説明です。

グローとは別名ディーゼルエンジン始動補助装置と言い、ディーゼルエンジンは自己着火式の為、
冷間時は圧縮空気の熱が上がらない又はシリンダーに奪われエンジン始動が困難になります。
その為予熱装置を取り付けエンジン始動時と始動後圧縮空気を暖めてエンジンが円滑に回るようにします。
この予熱補助装置を「グロープラグ」といいます。

「フォークリフトのグロープラグ」にもいくつか種類がありますが大きく分けて、
直接エンジンシリンダー内を暖める、「グロープラグ式」と
インテークマニホールド(空気をエンジン内に吸い込む筒)内で吸入する空気を暖める
インテークエアヒーター式がありますが、ここでは「グロープラグ式」の説明します。

「グロープラグ」の材質は、シーズド型グロープラグ、自己温度制御型グロープラグ、
窒化珪素型グロープラグ(別名、セラミッックス型ともいいます)がありますが、
一般的にはシーズド型グロープラグが使われていて、フォークリフトのディーゼルエンジンには
主にこれが使われています。

シーズド型グロープラグとはプラグの内側にヒートコイルが入っているタイプです。
このシールド型グロープラグをシリンダーの上部燃焼室に取り付け、加熱し自己着火しやすいように
圧縮空気を暖めてエンジンの始動性を助けてます。

そうして、グロープラグによりシリンダー内がエンジン始動に最適な温度に達したことを
オペレーターに知らせる役割をしているのが「グローランプ」になります。

「フォークリフトのグローランプ」を正しく理解してエンジンの始動性を良くし
まだまだ寒いこの季節を乗り切りましょう。