フォークリフトのマストが前傾しない?
皆様、フォークリフトのマストが故障してしまった事はありませんか?
今回は当社のレンタルフォークリフトにて
マストが前傾しなくなってしまった車両がありましたのでその修理を見て見ましょう!
問題のフォークリフトはトヨタの7FD40の車体です。
フォークリフトのマストの前傾後傾を制御しているセンサーは以下の物があります。
・揚高センサー
揚高センサーはマストが今どの高さにあるのかを調べるセンサーです。
このセンサーに不具合が出るとフォークリフトのマスト最上昇位置で
前傾してしまったりエラーコードが出たりします。
・荷重センサー
荷重センサーはマストシリンダーの油圧値を見ていて
フォークリフトのマストが最上昇位置にあるかを見ます。
このセンサーに不具合が出るとマスト最上昇位置で前掲したり
マスト中間~最上昇位置の時に水平位置から前傾しなくなったりします。
・チルトリミットスイッチ
チルトリミットセンサーはチルトレバーの動きを感知するセンサーです。
このセンサーに不具合が出るとマストの前傾後傾が出来なくなってしまいます。
代表的な物は以上になります。
それでは実際にフォークリフトのマストが前傾しない症状を確認してみましょう!
この時見るポイントがあります。
①どこの高さでマストが前傾しないのか?
②常にマストが前傾しないのか?
等を確認する事で不具合箇所が特定する事が出来ます!
作動させてみたところ最下降位置~中間位置までは正常で、
中間位置~最上昇位置の時に水平位置から前傾しませんでした。
ここで先程説明したマストを前傾後傾を制御しているセンサーを見て見ましょう!
どうやら荷重センサー不良の時の症状にそっくりですね!
ではそこに絞ってみていきましょう!
①先ずは荷重センサーを繋いでる配線を見て見ます。
この配線はリフトシリンダー周辺にあり
物が当たったりする可能性があるので断線、ショートを起こす時があります。
幸いこのフォークリフトでは大丈夫でした。
②荷重センサーの単体確認です。
荷重センサーに入る配線にテスターを繋ぎマストを上昇させたときの制御電圧を見て見ます。
正常な値は
・最上昇位置の時 3.5V~4.8V
・それ以外の時 0.1V~1.5V以下
となっております。
このフォークリフトを測ってみた所・・・
何とどの位置でも3.5V以上ありました!!!
これでは常にフォークリフトのマストが最上昇位置にあると誤認してしまい
トヨタの独自の機能である前傾規制停止位置(最上昇位置で水平から前傾しない機能)で
止まってしまうのでフォークリフトのマストが前傾しない事がわかりました。
それでは不具合の出ているセンサーを交換します。
センサーはこの位置に付いています。
この時注意する事はフォークリフトのマストが下がってこない様に固定する事です!
センサーを外してしまうと作動油が出てしまいフォークリフトのマストが下がってしまうからです。
交換後作動確認します!
無事正常作動する様になりました。
今回の不具合は荷重センサーの不良によるものでしたが
他の原因でフォークリフトの不具合が起きている場合も多々あります。
そんな時ピー・シー・エスなら経験豊富のメカニックが多数在籍していますのでぜひご相談ください!
今回のブログはお盆休みに出掛けて日焼けが酷くなってしまったサービス一課の有賀がお届けしました。