バッテリー式フォークリフトの電源が時々落ちる。

事例:キーのON・OFFの繰り返しによる接点不良

定期点検を実施させていただいているお客様の所に行った際の不具合事例をご紹介いたします。

【車両情報】
メーカー : トヨタ
機  種 : 7FBH25
アワメーター : 16389h

①時々、走行荷役が出来なくなり、電源が落ちてしまう。
②ディスプレーに「CB-1」というメインコンタクターオープンを意味するエラーコードが出ている。
といった症状が出ていました。

※メインコンタクターとは、
電気回路のスイッチの役割をしており大きな電流を流す働きがあります。
キーをONにするとメインコンタクターの接点が閉じ車体の電源がONとなり
キーをOFFにするとメインコンタクターの接点が開き車体の電源がOFFとなります。

メインコンタクターは、
座席シートが取り付けられているボンネットを開け黒いカバーを外すと中にあります。

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金色の部品が、エラーコードにより不具合と予想されるメインコンタクターです。

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メインコンタクターがどの様になっているかを確認します。
接点の表面が荒れてボコボコになってしまっています。

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新品のメインコンタクターは表面(接点)が平面で綺麗です。

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キーのON、OFF操作でメインコンタクターの接点で電流の開閉を直接行うので
メインコンタクターの接点が荒れたり著しい摩耗があったりします。

この様なメインコンタクターの修理としては!

・接点が著しい摩耗や偏摩耗している場合は接点を交換します。
・多少の荒れ具合であればペーパー等で接点を綺麗にする磨きの修理でも可。

今回は、表面(接点)の荒れが酷かった為、メインコンタクターの交換を行います。
メインコンタクターを交換をする前に一つ作業をしておきたいことがあります。

エアーブローです。
余計な汚れ・静電気に引き寄せられたホコリを飛ばし、綺麗にしてからが良いと思います。

汚れを落とした後は、
メインコンタクターを交換する際に、バッテリーコードを抜いた状態で行いましょう。
ショートや感電しないようにする為です。

最近のバッテリー式フォークリフトは、バッテリーコードを抜いても
数秒間コンデンサーにかなりの電気が帯電するので非常に危険で注意が必要です。

上記のようなことに注意しながら、メインコンタクターの交換をして
最後に接点の作動確認をします。
正常に電源が入れば、外したカバーなどを復元して作業完了です!

今回は、このメインコンタクターの接点面が荒れていた為に接点がしっかりと接続されず、
接触異常を感知しエラーコード(CB-1)メインコンタクターオープンが出ており
バッテリー式車両は電気によって作動を制御されている為、
突然電源が落ちたり、走行・荷役操作ができない状況になっておりました。

エラーコードが出てしまった場合、
車両の取扱い説明書には異常例は記されておりません。
お困りの時には迷わずフォークリフトのプロ集団、ピー・シー・エスへご連絡ください。

お電話お待ちしております(^o^)丿

本日のブログは、本社サービス二課の高村がお届けいたしました。

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