突然リーチフォークリフトが走行できなくなった!?
今回は立ち乗りのフォークリフト、リーチフォークリフトの
走行装置不具合事例についてご紹介させていただきます。
お客様がご使用しているリーチフォークリフト(ニチユ製1.3t)が
ヤードにて突然走行が出来なくなり仕事が止まってしまい困っている。と連絡があり、
お客様のリーチフォークリフトを当社ヤードに引き取って
故障探究を実施する事になりました。
走行不能のリーチフォークリフトが入庫しました。
修理場所までリーチフォークリフトを
3人がかりで手で押して移動しました。「ハアハア(・。・;」重かった。。
【走行不能リーチフォークリフトの故障探究を開始します!】
リーチフォークリフトの前後進レバーを前進、後進へと動かすと
走行モーターが「ウィーン」とうなりますが、
ドライブタイヤ(駆動輪)がうんとも、すんとも動きません。。
どうやら走行モーター下部のドライブケース内で何かの不具合が起こっているとみました。
「もしかするとギヤが空回りしているのかなあ?」と思いながら、、
さて、問題のドライブケース内を点検する為にギヤケースカバーを開けました。
すると、内部のスパイラルギヤとべベルギヤが欠けてしまっていました。。
これでリーチフォークリフトが走行できない原因が特定できました。
さてどうしてこのようにギヤが欠けてしまうのでしょうか?
原因①
このリーチフォークリフトのアワーメーターが39241hと
かなり走り込んでいるリーチフォークリフトで、ギヤが経年劣化により欠けてしまった。
今回の原因は、長い間大切にご使用されたことによる劣化と考えられます。
原因②
しかし、経年劣化以外にも起こりうる原因として、ギヤのバックラッシュです。
バックラッシュとはギヤどうしの回転方向のガタ(隙間)の大きさです。
バックラッシュが大きすぎると歯面と歯面がぶつかる音が大きくなり
歯の先端部分のみに駆動力が集中してしまいギヤの破損に繋がってしまいます。
原因③
劣化して粘度の弱くなったギヤオイルを交換せずに使用し続けて
ギヤ同士の摩擦熱をオイルで冷却できなくなりギヤが欠けてしまった。
上記のような不具合を未然に防ぐ為に (経年劣化は例外)
・リーチフォークリフトで走行時にギヤケースからの異音が大きくなった。
正常に走行できない。と感じたら専門業者へ点検を依頼し、
必要であればバックラッシュの調整を行う。
・リーチフォークリフトのギヤオイル交換を定期的(1200h毎)に行うことが好ましいです。
以上の事を守るだけでも、リーチフォークリフトを長くお使いいただけると思います。
「最近リーチフォークリフトの調子がおかしい、いつもと違うなあ」等、感じてましたら、
PCSまでご連絡ください!
当社の経験豊富なサービスマンがいつでも駆けつけて点検、修理を行います!
本日のブログは最近鼻がむずがゆい日々が続き、
チクナイン錠を欠かさず飲んでいる
「田名塩田の隠れギターリスト」本社サービス1課大井がお届けしました。